祭の国～１ 虹をたどって

毎日がユウウツで......
『どこか遠くへ行きたいなあ』　それが私の口ぐせだった
でもそんな私をひっくり返すような出来事が　ある日起こったよ
突然　部屋に虹が伸びてきて　私の目の前に現れたんだ
「もしかして、乗れるかな？」虹にそっと触れてみた
......大丈夫みたい！　私は虹に乗って歩きだした！！
住んでいる町が　どんどん小さくなっていく
虹は雲の上で途切れて　雲の上には 草や花が生えていたよ
なんだか 夢みたい
しばらくすると女の子が現れて　こちらに近づいてきた
話を聞いてみたいけどそろそろ帰らなきゃ......
何気なく振り返ると　虹が跡形もなく消えていた
！！！
虹があった場所は　ただ地面が続いてる...
大変　帰り道がなくなってしまった！
おろおろしていたら　女の子が声をかけてきた
『祭りの前に遊べる施設を作ったから　時間があるならためしてほしい』
だって
私は気が弱い性格で　頼まれるといつも断れなくて......
今回も　そんなことより帰らなきゃ　って思ってたのに
女の子の無邪気な笑顔に　断れなくて　つい了解してしまったよ
歩きながら　私の話を女の子にしたら　女の子が
家に帰る方法を一緒に探す　って言ってくれたから　少し安心したよ
それじゃあ 私も　女の子のために　がんばろう！！