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山小屋

山小屋
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ゲームタイトル:
山小屋
制作サイト様:
榛襾の脱出ゲーム
数日降り続いた雨の影響で、山道は酷くぬかるんでいた。何度も足を滑らせ、その度に手や膝を泥で汚さなければならず、潔癖症、とまではいかないが、汚される事を好まない私は、その現状に少々不愉快さを感じ始めていた。名残のようにパラパラと降る雨も、私のそういった気分に追い打ちをかける。
「石岡君、ここで少し休んでいこう」
御手洗の声に顔を上げると、山の斜面のすぐ脇に、小さな山小屋が建っているのが見えた。
私と御手洗は雨から逃れるようにその山小屋に駆け込み、ようやくホッと息をつく事ができた。
「随分小さな山小屋だね」
「あぁ、あまり利用する人はいないんだろうね。でも仮にも山小屋だ。何か食料くらいはある筈だぜ」
「そうだね。じゃあ何か無いか見てくるよ」
私は言うと、すぐ近くにあった、隣室へと続くと思われるドアを押し開き、入った。しかし残念な事に、一目で求める物はないと分かる程に、殆どの物の無い、がらんとした空間がそこにあった。
「駄目だ御手洗、ここには無いよ・・・・・・。!?」
私が元の部屋へ戻ろうとした時、突然凄まじい音が空気を揺らし、一瞬後には激しい振動が部屋を包んだ。
「何だ!?どうしたんだ!?」
私は慌てて御手洗の下へ行こうとしたが、どうしたことかドアが少し開いただけで、それ以上には開けられなくなってしまっている。
「御手洗!!大丈夫か!?今のは何なんだ!?」
「あぁ、石岡君、無事かい?まだ分からないよ。でも何かがこの小屋にぶつかった様に感じたよ」
御手洗は言うと、外へ向かって開く入り口のドアを慎重に開けようとした。しかし、ドアはビクともしない。
「どうなっているんだ?ん?この染み出てくる泥水は・・・。これはもしかしたら、このところの連日の雨だ、土砂崩れが起こったのかも知れないぜ。恐らくこのドアの向こう側が埋まってしまったんだ。これではここから出るのは不可能だな。この部屋には、隣に繋がるドアの他に出入り口は無い。石岡君、そっちはどうだい?」
「こっちはかなり高い位置に窓が一つあるだけだよ」
「そうか。分かった、何とかここから出る方法を考えよう」
タイトル:山小屋

 

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